衣装を置く場所も、体型の合わせ方も——「Modular Avatar 1.18.0」に新機能、翌日1.18.1へ

衣装の骨はどこから扱うのか。小物をどの位置へ置くのか。アバター側で調整した体型を、衣装へどう引き継ぐのか。

公開
2026.08.05
執筆
VRChatニュース&ガイド編集部
Modular Avatar Outfit RootのInspector
Outfit RootのInspectorには、骨名の調整、Scale Adjuster値のコピー、衣装全体の位置・回転・大きさを合わせる操作がまとまっています。
画像:Modular Avatar公式ドキュメント

VRChatのアバター改変ツール「Modular Avatar」に、衣装とアバターの関係をまとめる機能が加わりました。2026年8月2日に公開された1.18.0では、「MA Outfit Root」と「MA Move To」を追加。アバター側の「MA Scale Adjuster」の値を衣装へコピーする操作も入っています。

翌8月3日には1.18.1が公開され、Reaction Debuggerで発生する例外と、Scale Adjusterのプレビュー性能が修正されました。8月5日時点の最新版は1.18.1です。

今回変わったこと

  • 最新版:1.18.1(2026年8月3日)
  • 大型更新:1.18.0(2026年8月2日)
  • 新機能:MA Outfit Root
  • 新機能:MA Move To
  • 追加:アバターから衣装へScale Adjuster値をコピー
  • 追加:Blendshape Syncのカーブ変換
  • 改善:Unity 6000.0との互換性
  • 1.18.1:Reaction Debuggerの例外修正、Scale Adjusterプレビューの性能改善

Outfit Rootが、衣装の起点を示す

「MA Outfit Root」は、衣装全体の根元になるGameObjectを示すコンポーネントです。

Modular Avatarの「Setup Outfit」を使うと、選んだ衣装へOutfit Rootが自動で加わり、Armature Rootも設定されます。通常は、利用者がコンポーネントを手で追加して一から設定する必要はありません。

以前の版でSetup Outfitを済ませた衣装へ、もう一度Setup Outfitを実行した場合もOutfit Rootが追加されます。

Outfit RootのInspectorからは、衣装の骨名をアバターへ合わせる操作、アバター側のScale Adjuster値を衣装へコピーする操作、衣装全体の位置・回転・大きさを合わせる操作へ進めます。衣装に関する調整の入口が、一つのコンポーネントへ集まった形です。

Move Toは、最初の位置を別オブジェクトへ合わせる

「MA Move To」は、小物やオブジェクトの位置、回転、大きさを、アバター内の別オブジェクトへ合わせる機能です。

対象のオブジェクトへMove Toを付け、移動先になるTargetを選びます。位置、回転、Scaleは個別にコピーできます。親のScaleが違う場合も、Targetへ合うように調整されます。

ここで重要なのは、VRChatで動いている間にTargetを追い続ける機能ではないことです。ビルド時に最初の位置を合わせ、実行中は追跡しません。

帽子、アクセサリー、衣装に付属する小物などを、決めた位置へ置いてから別の仕組みで動かしたい場合に使える道具です。

Modular Avatar Move ToのInspector
Move Toでは、合わせたいTargetと、位置・回転・Scaleのどれをコピーするかを選びます。画像:Modular Avatar公式ドキュメント

アバター側の体型調整を、衣装へコピー

Scale Adjusterは、特定の骨のX・Y・Z方向の大きさを変え、回転した子ボーンを崩しにくくする機能です。もともとは、別のアバター向けに作られた衣装を合わせる場面を主な用途にしています。

1.18.0では、アバター側に置いたScale Adjusterの値を、衣装側へコピーできるようになりました。Outfit RootまたはMerge ArmatureのInspectorから実行します。

アバターの肩幅、胴、脚などをScale Adjusterで変えている場合、衣装側へ同じ値を移す入口になります。コピーだけであらゆる衣装が自動的にフィットするわけではありません。メッシュ、ウェイト、シェイプキーなど、衣装側の作りによって追加調整は残ります。

Modular Avatar Scale AdjusterのInspector
Scale Adjusterは、骨ごとにX・Y・Zの大きさを設定します。1.18.0では、その値をアバターから衣装へコピーする操作が加わりました。画像:Modular Avatar公式ドキュメント

Blendshape SyncやUVまわりにも追加

衣装以外の制作機能も更新されています。

「MA Blendshape Sync」には、ブレンドシェイプの値をカーブで変換する機能が入りました。元の0〜100を同じ比率で渡すだけでなく、途中の変化を曲線で調整できます。

Vertex Filterには、UVタイルで頂点を選ぶ機能と、マスクに使うUVチャンネルを選ぶ機能が追加されました。三角形の頂点がすべて条件に合う場合、または重心を基準に選ぶ条件も増えています。

Sync Parameter Sequenceには設定ミスを見つける警告とデバッグログが加わりました。VRChatのIntパラメーターが0〜255の範囲を越える自動割り当てには、黙って不正な値を作る代わりにビルドエラーが出ます。

1.18.1は、翌日に出た修正版

1.18.0の翌日に公開された1.18.1は、新機能を増やす更新ではありません。

Reaction Debuggerを、override stateが初期化される前に開いた場合のNullReferenceExceptionを修正。Scale Adjusterのプレビュー性能も改善しています。

1.18.0へ上げた人は、1.18.1まで更新することで、この2件の修正を含む現在版になります。

Unity 6000.0は「互換性改善」の段階

1.18.0の更新履歴には、Unity 6000.0との互換性改善も記載されています。

これは「Unity 6000へ完全対応した」「VRChatの標準Unityが変わった」という発表ではありません。現在使っているVRChatアバタープロジェクトのUnity版を、この記事だけを理由に変更しないでください。

UnityやVRCSDKの版は、VRChat公式とプロジェクト管理ツールの現在値を基準にします。Modular Avatar側では、Unity 6000.0で起きる問題を減らす修正が進んだ、と読むのが安全です。

古いModular Avatarで新しいアセットを開いたときの警告

1.18.0には、より新しい版のModular Avatarで作られたアセットを古い版で開いた場合に、警告するための仕組みも加わりました。

公式ドキュメントは、警告が出た状態で編集・保存すると、新しい版で追加された設定情報がUnityから削除される可能性があるとしています。警告が出た場合は、先にModular Avatarを更新し、その後でアセットデータベースを読み直します。

Modular Avatarのversion不足警告画面
必要版より古いModular Avatarでアセットを開いたときの警告画面。編集を続ける前に更新するよう表示されます。画像:Modular Avatar公式ドキュメント

ALCOMまたはVCCから更新する

公式ドキュメントが推奨する更新方法はALCOMです。プロジェクトのManage画面で、Modular Avatarのversion欄から更新します。

ALCOMでModular Avatarを更新する画面
ALCOMでは、プロジェクトのパッケージ一覧からModular Avatarの更新版を選べます。画像:Modular Avatar公式ドキュメント

VRChat Creator Companionを使っている場合は、対象プロジェクトの「Manage Project」を開き、Modular Avatarのversion表示から更新します。更新後はUnityで「Refresh asset database」を押し、警告が消えるかを見ます。

VRChat Creator CompanionでModular Avatarを更新する画面
VCCのManage Packages画面。インストール済みの版と、更新できる版が同じ行に表示されます。画像:Modular Avatar公式ドキュメント

衣装を扱う人は、Outfit Rootから見てみる

今回の更新で最も目に見えやすいのは、衣装の起点になったOutfit Rootです。

Setup Outfitを使う人は、更新後に衣装を選び、Outfit Rootが付くことを見てください。体型をScale Adjusterで変えている人は、アバター側の値を衣装へコピーする操作が使えるかを試せます。

既存プロジェクトを更新する前には、プロジェクトのバックアップを残しておくと、ほかのツールとの組み合わせで問題が出た場合に戻しやすくなります。

公式情報