本文へ移動

NEWSアバター

手でフォルダーを消すのは今回まで。トゥーンシェーダー「MingToon」がオープンベータ0.1.8へ

同じアバターでも、影の落とし方が変わると写真の空気ごと変わります。

暗い背景の告知バナー。金髪の猫耳ツインテールアバターが左右に並び、左右で陰影・光の当たり方が異なる比較構図(左が硬め、右が柔らかい光)。白いブラウスに紺のリボン、黒いコルセット風ベルト。
暗い背景に同じアバターを2体並べ、左右で光の当たり方を変えた告知バナーです。画像には BEFORE / AFTER の文字が入っています。

商品ページの1枚目は、暗い背景に同じキャラクターを左右へ並べて、左は硬い光、右は柔らかい光にした比較になっています。キャラクター向けのトゥーンシェーダー(アニメの絵のような塗りにするための仕組み)「MingToon」のオープンベータが、2026年9月7日に0.1.8へ更新されました。今回いちばん変わったのは、描き方ではなく入れ方です。商品ページには14点の画像が並び、影の段、輪郭線、奥行きの効果を、同じアバターで切り替えた比較が見られます。

ツール概要

  • 価格:無料(オープンベータ。終了日は商品ページに記載なし)
  • 公開:2026年9月7日(MingToon 0.1.8 Open Beta)
  • 対応するUnity(アバターをVRChatへアップロードするときに使うソフト):2021.3/2022.3 の長期サポート版(LTS)
  • 画面の描き方:Unityが画面を描く方式のうち Built-in Render Pipeline(BRP)向け。別の描き方(URP)に対応した版は、この無料版に含まれない
  • VRChatでの使用:PCは、調整した設定を書き出して(Bake)から使う。Quest/Androidは「直接の対応対象ではありません」
  • 導入:オンラインインストーラー。初回のダウンロードにインターネット接続が必要
  • 使える範囲:非商用のみ。収益化した配信・動画、有償の依頼制作、アセット販売は禁止

手でフォルダーを消すのは、今回まで

0.1.8で変わったのは、MingToonをUnityへ入れる方法です。これまでのAssets版(Unityの作業ファイル一式のなかへ、直接ファイルを置く形)を使っている人は、新しい.unitypackage(Unityへまとめて読み込ませるための配布ファイル)を読み込む前に、旧フォルダー「Assets/StudioRaming/MingToon」を削除してください。先に作業ファイル一式(プロジェクト)をバックアップし、そのフォルダーの中に自分で保存したマテリアル(どんな色と質感で表示するかをまとめた設定)や、模様を描いた画像(テクスチャ)があれば、フォルダーの外へ移してから削除します。「Assets/StudioRaming」全体と、Ming Light Controllerのフォルダーは削除しないでください、と注意書きがあります。

面倒に見えますが、この手作業が要るのは移行のときだけです。商品ページには「移行後の通常更新で、この旧フォルダー削除を繰り返す必要はありません」と書かれています。

配布されるZIPは496KBです。展開して読み込む.unitypackageはオンラインインストーラーで、本体はサーバーからダウンロードし、ファイルを検証してから導入すると商品ページに書かれています。インストールが終わるまで、インターネット接続はつないだままにしてください。

Unityを起動したときに、新しい版が出たことを知らせる

導入が終わると、MingToon Managerという画面から、いま入っている版、確認できた最新の版、パッチノート(更新内容の記録)を見て、そのまま更新の操作ができます。Unityの編集画面(エディター)を起動したときにも更新の有無を確認して知らせ、実際に適用するかどうかは操作した人が決める形です。

更新のときは、変更されたファイルを反映して、不要な読み込み直しを減らすよう改善したと書かれています。複数のマテリアルをまとめて準備する場面では、同じ書き出しの要求をひとつにまとめて、繰り返しの処理を減らします。ただし「所要時間は使用機能・マテリアル構成・キャッシュ状態によって異なります」と、商品ページ自身が但し書きを添えています。

暗い背景の4分割グリッド。ツインお団子髪+花飾りの茶髪アバター、黒い衣装のシルバーヘアアバター、三つ編み茶髪アバター、紫髪の猫耳アバターがそれぞれ上半身で並ぶ。
4体のアバターの上半身を4分割で並べた画像です。左上のアバターの胸元には「マヌカ」と読めるネームバッジが付いています。

影を、段ごとに分けて塗る

ここからが、この道具でできることです。MingToonは、体の丸みでできる影(フォームシャドウ)と、別の面へ落ちる影(投影シャドウ)を分けて調整します。影は段ごとに色、柔らかさ、重ね方を決められて、影の中を縞や点の模様で塗る表現(スクリーントーンパターン)も用意されています。

編集のしかたは3通りです。シンプルモードで大まかに整え、フルモードで層ごとに細かく調整し、一括モードで複数のマテリアルの見た目をまとめて変えられます。編集画面は日本語、英語、韓国語に対応しています。

灰色背景で同一のクマ耳・王冠アバターの顔周りを4分割にし、影の重ね方(フォームシャドウ・2Dシャドウ・リムライト)を段階比較した構図。
同じアバターの顔まわりを4分割にして、影を1段ずつ足していく比較です。1 BASE — SHADOWS / DEPTH OFF から、2 + FORM SHADOW(丸みの影)、3 + 2D SHADOW、4 + 2D RIM LIGHT の順に陰影が増えます。
灰色背景で同一のクマ耳・王冠アバターを3分割にし、羽織の生地に表示される柄(縞・水玉)の有無を比較した構図。
同じアバターで、羽織の生地に出る柄を切り替えた3分割です。左から PATTERN - OFF(柄なし)、STRIPES(縞)、DOTS(水玉)が並びます。

輪郭線は4通り。髪の後ろで見比べる

灰色背景でピンク髪アバターの後頭部を4分割にし、髪の輪郭線(アウトライン)の種類を比較した構図。輪郭に淡いピンクの光が縁取る。
ピンク髪のアバターの後頭部を4分割にして、輪郭線の入れ方を比べています。1 OUTLINE - OFF(線なし)、2 HULL ONLY(外側の線だけ)、3 INNER OUTLINE ONLY(内側の線だけ)、4 HULL + INNER(両方)です。

線を外側に足すか、内側に足すか、両方入れるか。髪の束の分かれ目がどれくらい見えるかは、この選び方で変わります。後ろ姿だけを4通り並べた比較画像が用意されているところに、髪の描き方をどこまで細かく扱う道具なのかが出ています。

奥行きの効果は、3つ重ねて仕上げになる

灰色背景で同一のクマ耳・王冠アバターの顔から肩までを5分割にし、陰影や輪郭線の効果を段階的に重ねて比較した構図。
顔から肩までを5分割にして、効果を1つずつ足した比較です。1 DEPTH EFFECTS - OFF から、2 2D SHADOW、3 2D RIM、4 INNER OUTLINE と進み、5 FINAL - ALL THREE で3つを重ねた状態になります。

ここには条件が付いています。2Dリムライト、2Dシャドウ、SSAO、インナーアウトラインは、画面のどこがどれだけ奥にあるかという情報(深度)を使う効果です。ワールドやカメラ、ミラーが持つ深度の情報によって「見え方が変わったり、動作しない場合があります」と商品ページは書いています。アバター側の設定だけで、どの画面でも同じに見えることは保証されません。強さや距離を環境に合わせて変えるか、その効果を切って使ってください、と案内が添えられています。

オンとオフを並べた1枚と、ポーズ違いの2枚

灰色背景で同一のクマ耳・王冠アバターを4分割にし、効果のオン・オフと2種類の別ポーズ例を並べた構図。輪郭に淡い光の縁取りが見える。
4分割で、MINGTOON — OFF と MINGTOON — ON を並べ、続けて ON - EXAMPLE 01、ON - EXAMPLE 02 として別のポーズを2つ載せています。輪郭には淡い光の縁取りが見えます。

比較の2枚だけでなく、ポーズを変えたカットが同じ画像に入っているのが、ここの面白いところです。立ち姿の見え方は、光の設定だけでなく体の向きでも変わります。そうしたポーズを、コントローラーの操作ではなく腰と足の動きからそのまま作る方法(フルボディトラッキング)で、何をそろえると使えるようになるのかはOpsens+の仕組みと価格にまとまっています。

無料で使える範囲は、どこまでか

価格は0円で、BOOTHから無料でダウンロードできます。ただし、いまの版は非商用での評価を目的としたベータ版で、「すべての商用利用を禁止しています」と明記されています。

使ってよいのは、個人のアバター制作とカスタマイズ、収益化していないスクリーンショット・画像・動画・配信、個人の学習や練習、非商用のポートフォリオや展示です。禁じられているのは、収益化した配信・動画、アセットやプリセットの販売、有償のアバター制作の依頼(コミッション)、そのほかの商用の製品・サービスです。本体やシェーダー、コード、ドキュメントの共有・再配布・再販売も対象に入ります。著作権を守って作った非商用の画像・動画作品は公開できる、とも書かれています。

商用ライセンスは、今後の先行提供(Early Access)から販売を始める予定です。時期と価格は後日案内とあり、商品ページには記載がありません。個人向けはFREE/Personal Streaming/Personal Creatorに分かれ、収益化した配信と有償の制作の両方を行う場合は、それぞれのライセンスが必要です。企業やV-Tuber事務所は別途問い合わせる形になっています。

入れる前に、手元の環境を見る

対応するUnityは2021.3と2022.3の長期サポート版(LTS)です。画面の描き方はBuilt-in Render Pipeline(BRP)向けで、別の描き方(URP)に対応した版は、この無料版に含まれません。VRChatのPC版では、調整した設定を書き出して(Bake)から使い、アップロードしたあとに実際のワールドで確認してくださいと書かれています。VRChatのQuestとAndroidは「直接の対応対象ではありません」。

いま lilToon(色や質感を出す仕組み)で作ってあるアバターからの移行もできます。ベースの色や質感などの設定を移す機能があり、変換の前のマテリアルは残ります。ただし「シェーダーごとに表現方法が異なるため、見た目の完全一致は保証しません」と書かれています。近い値に置き換わった項目と、対応していない項目は、変換結果の画面に出ます。

VRChatの中で明るさや色、バーチャルライトを調整したい場合は、Ming Light Controller(MLC)という別製品が、オープンベータの期間限定で無料配布されています。MingToonとは別に入れる必要があります。

ベータ版なので、機能や設定は更新で変わる場合があります。作業の前にバックアップを取り、うまく動かないときは、Unityのバージョン・使用環境・再現手順を添えて公式のバグ報告チャンネルへ送る形です。

まずは1体、光を当ててみる

青みがかった薄暗い空間に立つ金髪の猫耳ツインテールアバター一体の全身寄り。輪郭が淡い光で縁取られ、白いブラウスと紺のリボン、黒いコルセット風ベルトの衣装。
青みがかった薄暗い空間に立つ一体のカットです。輪郭が淡い光で縁取られています。

商品ページの画像に写っているキャラクターモデルには、Mayo / Chocolate rice のクレジットが記載されています。アバター、ヘア、衣装などのモデルはこの商品に含まれません。

無料で、非商用の範囲であれば、手持ちのアバターで比較画像と同じ切り替えを試せます。バックアップを取ってから、まずは1体、光の当て方を変えてみませんか。

公式情報

  • BOOTH商品ページ(MingToon 0.1.8 Open Beta):https://booth.pm/ja/items/8810209
  • Ming Light Controller:https://raming.booth.pm/items/8810346
  • 公式サイト:https://studioraming.github.io/mingtoon-site/ja/
  • ドキュメント:https://studioraming.github.io/mingtoon-docs/ja/
  • ライセンス:https://studioraming.github.io/mingtoon-site/ja/license/
SHAREXで共有 ↗はてなブックマーク ↗